2006.10.25 Wednesday 21:23
紀州寒蘭紅花

紀州寒蘭紅花です。
「紀州寒蘭」というのは趣味家の間での分類で、和歌山産のカンラン Cymbidium kanran のことを指します。カンランの産地は他に高知・宮崎・鹿児島などが有名で、それぞれ「土佐寒蘭」「日向寒蘭」「薩摩寒蘭」などと系統付けて呼び習わされています。
寒蘭に限らず銘のある東洋蘭は、株分けによる増殖で普及しているのですが、寒蘭に関しては、無銘品にも商業的投機的価値があって、古くから山採りし尽くされ、現在では自生のものを見つけるのは困難とされています。
山採りでは、山を形が変わるほど掘って、土をふるいにかけて小さな根茎まで採り尽くしたという話まであります。あってはいけないことですが現在でもまだ、山採り株の取引は絶えないもののようです。
この株は15年ほど前に購入したものです。「那智山山採り」と札にありました。
言い訳になりますが、購入した当時は山採り品を購入することの罪をよく理解していませんでした。
長い間咲いていなかったのですが今年はとても力強い花芽を上げました。

紅の濃い花です。
花は大きめで差し渡しが8センチほどあります。

整った三角咲です。
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