一喜一憂

秋がなかなか来なかったので雪割草の植え替えに着手するのが遅くなり、先日ポット植えのものだけどうにか終わらせました。

植え替え後の管理がしやすいように定位置のグリーンボックスから出して玄関先の特設置場に全部まとめて置いているのですが…

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2008年播種のコ。こういうぷっくりとした芽は春が楽しみ。

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「冬星」似の青軸二段のコ。根痛みがかなりあったせいか花芽の先が枯れこんできて心配。

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花芽をやられた!ヨトウムシがいつの間にか出没。

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実は葉っぱも…。上と同じ株。

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こんな細い芽は心配。こういう状態のまま枯れてしまうものも結構あります。
腕が悪いくせに必要な植え替えや施肥をサボったりするのでこういうことに。

総体的に、このシーズンは施肥を念入りにしたので、猛暑によるダメージは少なく、花芽が充実したり芽数が増えたりしているものが多かったです。
来シーズンは特に実生の若苗の植え替えを適期を逃さずすることと、ネコブセンチュウの防除、そして施肥をさまざまに工夫することを課題にします。
また来シーズンもよろしく、雪割草さんたち。
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ネコブセンチュウのこと 3

「センチュウ おもしろ生態とかしこい防ぎ方」三枝敏郎 農文協

この本は園芸向けのものではなく、「農文協」という出版社からの発刊ということからもわかるように農業とセンチュウとの関わりについて書かれているので、鉢植え栽培でのネコブセンチュウの防除を考える時に本の内容の全てが参考になるわけではありません。
ただ、前のエントリーで取り上げた寄生性センチュウの生活環や、寄生性センチュウのしぶとさと弱点、殺センチュウ剤のデメリット、土壌消毒以外で寄生性センチュウをはびこらせない方法など、園芸植物栽培においても工夫次第で取り入れられそうな興味深い記述が多いので、わが庭の植物をネコブセンチュウの被害からどうしたら遠ざけられるのか、考えるヒントには大いになりました。

ネコブセンチュウについて、特に知っておきたいことを以下に書き留めておきます。


1:冬は主に卵で越冬する。宿根植物に寄生した場合は卵以外のステージのものも休眠状態で越冬する。春、卵が孵り2期幼虫が根に寄生、コブを作る。雌は単為生殖し、秋は生育のスピードが特に早い。

2:殺センチュウ剤では卵は死なない。

3:幼苗はネコブセンチュウの被害に弱い。

4:有機物を施用した土壌ではネコブセンチュウの天敵が増えネコブセンチュウの被害が抑えられる。

5:木炭を土壌に混入すると、菌根菌の発育を助け、土壌の生物叢が豊かになり天敵を増やす。

6:木酢液は寄生性センチュウを助ける働きをするカビ類を殺菌するので間接的にネコブセンチュウの被害を抑える働きをする。加えて微量成分により土壌の生物叢が豊かになる。




1については、これまで、雪割草の栽培法ではネコブセンチュウの防除方法として
「植え替え時にはネコブセンチュウによるコブを取り去り、バイデートをまぶして植えつける」
と言われてきましたが、コブを取り去ることには「寄生しているセンチュウを排除する」という意味があったことがわかりました。
また、雪割草の植え替え時には根洗いをして用土を新しくし、鉢も消毒済みの別のものに換える方が多いと思いますが、それも、「新たに鉢内にネコブセンチュウを持ち込まない」という意味があると思います。

晩春は冬越ししたネコブセンチュウの卵が孵り二期幼虫となって新たに根に寄生する時期になるので、バイデートで防除する場合、鉢内のネコブセンチュウの二期幼虫をしっかりたたくという意味では花後にバイデートを散布するのが効果的ではないかと思いました。

また、2についてですが、「防除しにくい卵を越冬させない」という意味において、雪割草の植え替えの適期とされる秋と初夏は理にかなっていると思います。

3について、我が家では雪割草のネコブセンチュウの被害は幼苗に集中しているので、経験と合致していると感じました。
ただ、我が家では、幼苗は化学肥料の液肥を主に用いるのに対し、成株は有機肥料の置肥を多く用いるので、幼苗が被害を受けやすい条件が2つ重なってしまっていると考えることもできるのかもしれません。
実生1年目で発根する晩秋にバイデートを散布し、その後もしっかりと薬剤で防除しつつ、有機の液肥を与える、また、有益菌が増えるようななんらかの対策を講じていく…ということを今後試していこうと思っています。

4については、成株に対し化学肥料の元肥を用いるのをやめて有機質の置肥をするようになってから、発育自体もよくなりましたし、ネコブセンチュウの被害も少なくなったように思うので、やはり経験に合致しているように思います。
これまでは生育期に週一であげていた液肥は化学肥料でしたがこれを有機の液肥に切り替えていこうと思っています。

5については、栽培されている方で桑炭を鉢内に置くという方が多いと聞いていますが、我が家では実施していません。竹の炭が比較的安易に手に入るのでおいおい試していきたいと考えています。

6についても、木酢液を散布しているという方の話をよく聞きます。
試してみたいと思いつつなかなか踏み切れませんでしたが来シーズンは取り入れてみたいと思います。




私がネコブセンチュウについて考える時にどうしても思い出してしまうのが、フシグロセンノウの6年植え替えなかった鉢にこぼれダネの飛んだ雪割草が鉢から取り出してみるとネコブセンチュウの被害もなくきれいな根っこだったこと。
薬剤の使用を全くなくすることは無理だろうと思います。
ただ、漫然と使わず、使用のポイントを抑えることは可能だという気がしています。
植物をしっかり育てるためにさまざまな生き物のちからを借りること、その手助けをしてあげるという方法はいくつもあるように思います。

イカリソウや桜草栽培においても試せることはありそうです。

これからもいろいろ学んで、さまざまに実践してみたいと思っています。

最後に、ネコブセンチュウについて記述してあるためになったサイトへのリンクをはっておきます。

植物ーネコブセンチュウ相互作用
Derek Goto Lab内のページ)

九州の主要線虫と特徴
九州沖縄農業研究センター内のページ)

センチュウの防除
埼玉の農作物病虫害写真集内のページ)
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