バレンタインデーは夫に休みを取ってもらっていた。

夫の職場の人が、住宅ローンの金利をまけてと銀行に言ったら手数料若干でまけてくれたそうなので、1月の末にウチもお願いしてみようと電話をかけてみたらまけてくれて(なんか時限立法で借主が「よう払わん」と言えばまけないといけないという法律があるのらしい)、その手続きのために銀行に行く用事があったので。

あの日は気温が上がらず空模様も怪しく、雪が降るかもという天気予報で、いつもより早目に犬の散歩とか犬とロクちゃんのご飯などを済ませて、10時ちょっと前に家を出て、家から1時間ほどかかる銀行まで車で出かけていった。

雪は今にも降りそうで、手続きが済んで家に帰るまで降らなきゃいいのにと思いながら車窓から流れる景色をボーっと見ていた。

銀行に近い住宅街に差し掛かり、道は少し混んでゆっくり目のスピードで走っていた。
少し下り坂になった道が左にカーブしているそのカーブの中ほどのところに、たぶん中学生くらいの、背中くらいまである長いストレートの髪の制服着た女の子が、車道と歩道を隔てる腰高のコンクリートの縁石の上に立って、歩道に立っている短髪の制服着た男の子の頬を両手で挟んで、覆いかぶさるように
セップン
していた。

車窓からキョーミシンシンのデバガメのオッサンオバサンが食い入るように見てるのに、何も動じず長い長いキスをしていた。

「ぶちゅーだね!」「見ちゃったね」「朝からすごいね」「濃厚だね」

古臭いアタマも持ってるので、親御さんはよもや朝っぱらからムスメがチューかましてるなんて知らんやろと思ったり、中学生の女の子が高い位置から男の子をリードしてるのが小気味よいと思ったりとか、デバガメもなかなか複雑な思いを抱いたりしたものでございました。

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