中学だったか高校だったか、とにかく私が参加していない学校の遠足だか修学旅行だったかで、友人のひとりが「櫛形の」黄楊の櫛をお土産を買ってきてくれた。
私は今より性格がマシだっただろうが世知がなかったので「櫛は苦死に通じるから人にあげるものじゃないよ」なんて言わないでいいことを言ったよ、たしか。

夫の生家を地主に明け渡すために片付けをしていたら母のいろいろな古いものの中から塗り物の櫛が出てきた。誰かが使った櫛は気持ちのいいものじゃないがきれいだったので処分せずにこの家に持ってきた。供養とやらをしたりする人もいるんだろうが私は唯物論者なのでそんなくだんないことはしないし。

まぁ、私と「櫛形の」櫛との接点というのは他には、小学生のときに髪を伸ばしていたころ母が気まぐれに正月に桃割れに結ってくれてその時に挿した櫛(それはその後どこに行ったか知らない)くらいだ。

いまどきは着物を着ると言っても昔ながらの結い髪にはしないだろうからますます「櫛形」というのはなんのことやらの世界だろうなぁ。
「串形」なんて変換してるんじゃないか?

で、「くし切り」じゃなくて「くし形切り」の方で世間では多く認知されているらしいことには別段異議を唱えない。
なんたって、円周率ですら、ちょっと前まで「3」だったんすから。

ですが、ちょっとだけ、ヘンかなと思うことはある。

「いちょう切り」てのは「いちょう形形切り」って言わないよね?

「半月切り」てのも「半月形切り」って言わないよね?

「輪切り」てのも(ry

いちょうや半月や輪は別段説明しなくてもわかるけど、「櫛」はもう死語というか死具だから、「形」をつけるようになったんじゃないかなぁというのは私の邪推。

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